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鼎談『二人がひとつとなるために』を読む人のために

 2013-09-10
 『二人がひとつとなるために』制作関係者との鼎談の記録を掲載いたします。本書の意義を確認するためにお役立てくださると幸いです。

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出席:中村佐知(翻訳家、心理学博士、シカゴ在住)
   結城絵美子(フリーランス編集者)
   小渕春夫(司会、発行者)
日時:2012年12月末
場所:横浜のレストランにて


th_th_0715.jpeg小渕 「子育てに境界線を生かした本『聖書に学ぶ子育てコーチング』(2011年夏)に続いて、今年は夫婦関係に適用した同著者による『二人がひとつとなるために』(2013年1月)が出ました。

 以前も鼎談『子育てコーチング』をもちましたが、訳者で現在帰国中の中村さん、編集協力をいただいた結城さんと私でまた同じ機会が持てますことを感謝いたします。
 良い本は必ず作業中に壁にぶつかることを経験しますが、今回もそうでしたね」

s_nakamura0611s.jpeg中村 「はい。霊的戦いがある感じが毎回します。本書の翻訳は、2010年から始め、昨年2011年の夏、個人的などうしようもない事情で中断。その秋から再スタートしました」

th_th_0715.jpeg小渕「そして、2012年の夏、でき上がった原稿をいただきながら、その8月、帰省から私が戻った直後、私の集っている教会の牧師で親友でもある方が交通事故で突然召されまして。仕事に手が付かなくなる月がありました。ショックでしたし、混乱しました。それをへた2012年末、完成本をやっとお届けできてほっとしています。

 さて、まず本のタイトルになっている「二人がひとつ」について話してみましょう。このひとつというのは、創世記2:24に出てくる『それゆえ、男はその父母を離れ、妻と結び合い、ふたりは一体となる』の<一体>を本書では<ひとつ>として訳しているんですよね。原題は"境界線と結婚生活"です」

s_nakamura0611s.jpeg中村「はい、その創世記のみことばから、夫婦間に境界線を引くと言うのは聖書的ではないのではないか、という意見があります。しかし著者は、「一体になる」というのは、そもそも二人の独立した人格があることが前提となっており、二人の独立した人格が、自らの意思で互いに相手に自分を与え合ってひとつになるところに、結婚の奥義があると言うのですね。不健全に互いに依存していたり、支配しようとしているなら、そこには独立した二つの人格が存在していないことになります。そうすると、聖書が教えるような「一体」に到達できないのですね。

 ですから、夫婦間の境界線とは、決して二人を切り離すものではなく、むしろ夫と妻のそれぞれが、まずは神の御前にひとつの独立し、成熟した人格を発達させることを目指すもの、と言えるかもしれません。そして神様は、そのような成長のプロセスを、夫婦という他に例のない最も親密な関係の中で、導いてくださろうとしているのだと思います。夫婦間では、自分の人格を取り繕うことはできませんからね。

 そう思うと、夫婦が一体になるとは、結婚初夜に達成されることではなく、‘死が二人を分つまで’の結婚生活を通して、ずっと続くプロセスなのかもしれませんね」

th_th_0715.jpeg小渕「この本の中に、愛だけでなく『自由』と『責任』という言葉が出てきます。夫婦間にあって、責任があってこそ自由があるのであり、責任を持たない自由では困るということです。

 自由も責任も愛も、どれも翻訳語として入ってきた概念ですよね。ですから、どうしても私たちの皮膚感覚でピンときにくいですし、各自が思い思いに理解して、しかも明確でない面もあります。そこで、これらの重要なキーワードについて(『子育てコーチング』も解説あり)、中村さんによる脚注をつけてもらっています」

yuuki.jpeg結城「私は結婚して10年以上たちますが、夫婦仲がいいか悪いかと言われると分からないですね。仲がいいときもあるし、深刻な喧嘩をするときもある。そうかと思えば、かなりひどい喧嘩だったにもかかわらず、知らない間にまた元通りになっていたりします。

 何度も繰り返す夫婦喧嘩の原因には、未だに未解決の夫婦の問題も含まれています。それは、放っておけば自然に解決するというものではなく、意識して取り組まなくてはいつまでもよくなることはないということが、最近わかってきました。蓋をしておいてはだめだということですね。日常生活の中で、普段は表面的には何もないようでも、解決しないまま過ごしている積年の課題があるというのが現状です。

 その課題に取り組むのはエネルギーがいるし、簡単に解決しないことはすでにわかっていますが、私たちの結婚が神に導かれたものである以上、神様のところには解決があるということだけは二人とも信じています。『二人がひとつとなるために』は、その具体的な助けになると思いました。あとは取り組むだけですね(笑)
 
s_nakamura0611s.jpeg中村「ある時、夫が仕事以外の時間をすべて家族のために当ててくれるのは当然だと思っている自分に気づきました。夫のほうは、平日と週末の区別がほとんどない私が、「自分のための時間」を持てるよう、折に触れて配慮してくれていたのですけどね。

 今回、家族そろって日本に一時帰国しているわけですが、夫が私にしてくれたそのことに気づいて、今度は私が彼に自由を持ってほしいと思いました。彼は普段は仕事に追われていて、家でも仕事の準備をしてることが多い。週末は教会の奉仕をしている。家族でたまに旅行に出ても、家族のために時間をほとんど使ってしまいます。そこで今度の滞在は、自分の友人と会う時間をたっぷり取るように夫に勧めたんですよ。そしたら、早起きして一人で築地に行ってお寿司食べたり、江ノ島に行って写真撮ったりしてきたみたいです。(笑)

 夫婦としては、いまは子育てが一段落し、夫婦で過ごす時間が増えました。そこで衝突も増えるわけですが(笑)、夫婦間でトラブルがあったとき、いつも同じパターンがあることに気づきました。結城さんもおっしゃっていましたが、夫婦間で未解決なまま残されている問題があって、何かちょっとしたことをきっかけにそれが表面化して、結局毎回同じことでもめているんですね。そのときは激しくやり合っても、しばらくすると収まり、二人とも何事もなかったかのようにいつもの生活に戻る。

 私はそれは、二人はもめることがあっても、根本的にはうまくやれているんだ、と思っていたのですが、本書を読んで、それは都合の良い誤解だったのかも、と気づかされました。二人で真剣に取り組むべき問題があるのを、先延ばしにしてきたに過ぎなかったのだ、と。

yuuki.jpeg結城「夫婦の問題はいつも、相手の問題と自分の問題を明らかにしますよね。そのとき、今回の本の制作に携わったせいか、自分の問題は自分で対処し、相手の問題は相手の責任として対処してもらおうと思えるようになりました。おかげで、心が軽くなりました」

s_nakamura0611s.jpeg中村「そうなんですよね。私も夫に不平や文句を言いたくなったとき、いまは少し時間をとって自分を見つめるようにしています。そして自分の問題に、集中しようと思っています。でも、自分の問題に集中するより、相手のせいにして相手を責めるほうがずっと簡単なんですよね。困った(笑)」

yuuki.jpeg結城「私たち夫婦にとってこの本は、自分の成長をうながし、神との関係を深めるために助けになると思います。たとえば本書の中に、仕事を断れない夫が出てきます。私の夫も、仕事や教会の仕事を、次々と引き受けてしまうことがあります」

s_nakamura0611s.jpeg中村「最近、『ライフスキル』という言葉を耳にすることが増えました。人間関係におけるスキルとか、作業の効率を上げるスキルとか、リーダーシップのスキルとか。こういったスキルは、往々にしてやはり境界線ベースなんですね。境界線は問題の所在をはっきりさせてくれるので、問題を取り扱うのに役立つのだと思います。そのようなスキルはとても有益で、ぜひとも学ぶべきだと思いますが、神様が私たちに求めておられることは、単なるスキルの習得ではなく、人格的成熟、霊的変容という、根本的な変化だと思うのですね。

 私たちが世の中を上手に快適に渡れるようになることそのものが神様のご計画なのではなく、キリストの姿に倣う者としてこの世で生活できるようになること、それによって神の国の生き方をこの世に証ししていくこと、それが神様の願いだと思うのです。ですから、境界線に関する諸々の具体的な事柄は、私たちが内側から変えられていくプロセスを補佐する具体的なツールというか、そんな位置づけで受け止めてもらえたらと感じています。

 ちょうど先日も、カリフォルニア在住の日本人ママさんたちの聖書研究会に、子育てについてお話する機会がありました。日々の問題に具体的に対処するためのスキル、そして親と子どもを尽きない恵みと憐れみをもって導いておられる神様の愛の両方を取り混ぜてお話しました。神様の愛と恵みを知ればこそ、こういったスキル習得も希望を持って積極的に取り組めるのかもしれません」

th_th_0715.jpeg小渕「私の回りでも、読書会をスタートした方がいます。三、四人の小さい集まりですが、結婚して何十年たった奥さんが、夫婦関係に少しずつ適用し、これまで何でもかんでも夫中心に生活してきたスタイルを修正しているようです。お互いのためにならないと気づいたからです。小さなことを実践し、それを読書仲間に報告してフィードバックを受けると『ああ、そういうことか!』と互いの助けになっていいですね」

s_nakamura0611s.jpeg中村「先日、教会で本書を用いた読書会を始めた方と出会いました。そして、
『境界線は自分に引くもので、相手を変えようとして相手に引くものではないんですよね。境界線でいちばん難しく、かついちばん大切なのは、自分の様々な衝動や破壊的な願望に「ノー」と言うことを学ぶことかもしれません』と言ったら、

『え~、そうなんですか? それは気づきませんでした。私たちのディスカッションでは、いかに他人に「ノー」を言うかばかりに焦点がありました』とおっしゃられたのです。

 どうもこれは、境界線に関してよく見られる誤解のように思います。まず、境界線とは他者に引くものではなく、自分に引くものであること。次に、境界線とは他者との間に『適切な距離』を保つためのものではなく、他者を心から愛し、より親密な関係を築くためのものであること。ただ、境界線を学ぶには段階があるので、一足飛びに「より親密な関係」に到達できないのは当然のことなのですが。

 スキルを学ぶといっても、あくまで自分の人格形成に焦点を当て、自分が変えられていくことが重要で、他人を変えるテクニックではないのです。そのことは、覚えておくといいなと思います。

th_th_0715.jpeg小渕「私の友人が、ご自分のお子さんのことで、こう言っていました。『クラス替えで新しい友達作りにうちの子どもが頑張っています。最近、性格や素質ではなく、技術として友達作りを身に着けようとする本を見つけました。そうした本を読むうちに、ソーシャルスキル(人とのつき合い方)を子どもが身に付ける肝は、境界線なんだと気づきました』と。

 本書は結婚関係を扱っていますが、いろんな場面の人間関係に用いることができるという反響もいただいています。独身の方も、自立した大人の人間関係の持つための一助として役立てていただけたらと思います。

 今日は、大変ありがとうございました」(終)

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